すれ違いだらけだった私たちが、最愛同士になれますか?~孤高のパイロットは不屈の溺愛でもう離さない~
そんな昔のことが頭を掠め、美咲は無理やり思考を過去から引き剥がした。
「ありがとうございます。でも、今はもう飲めるようになりました」
仕事柄、企画部と共同で新商品などの試食や試飲をする機会も多い。最初のうちは眉を顰めながら飲んでいたが徐々に慣れてきて、今では味の違いも多少わかるようになった。そう告げると、大翔は感心したように頷く。
「そうか。砂糖とミルクは?」
「……お願いします」
とはいえブラックで飲めるほどコーヒーが好きなわけでもないし、基本的に甘党なのは変わらない。
正直に伝えると、キッチンからくすっと小さな笑い声が漏れ聞こえる。
先ほどの料理に加え、厚切りのトーストとプチトマトが添えられたブランチプレートの隣に、砂糖とミルクがたっぷり入れられたコーヒーが置かれた。
「食べようか」
「はい。いただきます」