【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!
そんなところもメイジーの境遇に似ているのだろうか。
どういった意図でメイジーに転生したのかはまったくわからないが、もう物語から抜け出した後だ。
物語通りならメイジーはこのまま船の上で干からびて死んでしまうのかもしれない。

(海の上だなんて、もう何もできないじゃない)

邪魔になった前髪を乱暴に掻き上げてから小舟に大の字になって寝転がる。


「はぁ…………もう疲れた」


メイジーは大きなため息を吐いた。
ジリジリと焼け付く太陽が憎らしい。
どうして自分だけがこんな目に遭うのか悔しくて仕方ない。
どこにぶつけていいかわからない苛立ちに下唇を噛んだ。
涙が静かに流れ続ける。

(もうこのまま静かに終わりを迎えたい……お母さん、わたしも天国に行くからね)

そのままどのくらい時間が経ったのだろうか。

(お腹空いた、喉も乾いたし肌が痛い。体も痛いんですけど……)

感傷的になっていたものの、空腹感や喉の渇きに現実に引き戻される。
涙もすっかり乾いてしまった。
物語のメイジーは死んだかどうかもわからないが、このまま何もしないで死を待つのは嫌だ。

(何もしないでいるのは簡単だけど、まだわたしは……まだ生きているんだ)

再び上半身を起こしてから、分厚いスカートを手に取る。
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