【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!
「即席オールの完成よ……!」
メイジーは空に布を巻いた木を掲げた。
これで腕よりは確実に前に進めるだろう。
(ここじゃない場所へ……前へ進まないと!)
メイジーは腕を動かさして必死に前に進んだ。
太陽や空に浮かぶ星に向かって前へ、前へと。
それから拾えるものは何でも拾った。
穴の空いた入れ物、何も入っていない瓶は海水で洗って取っておく。
こんな絶望的な状況の中で、唯一運がよかったと言えるのが雨が降ったこと。
入れ物にドレスの切れ端を詰めて、瓶になんとか雨水を貯めていく。
この際、綺麗とか汚いとかはどうでもよかった。
少しでも生き延びるためならなんだってやる。
(水確保……! これで少しは生き延びられる)
それからメイジーはヒラヒラと浮かんでいる海藻も集めていた。
火を入れることはできないが、なんとか食べられないかと味を確かめる。
大体は生臭いが、稀に匂いが少ないものもある。
空腹は最大の調味料というが、浮いている海藻でなんとか空腹を凌ぐことができた。
腹痛になることはなかったが、塩っ辛くて美味しいものではないので大量に食べられないのが難点だ。
何より飲める水が限られている。
そして太陽の光が降り注ぐ海の上で火照って赤くなる肌をひんやりと冷やしてくれた。
長時間、肌に張り付かせておくと痒くなるので短時間にはなるが気休めにはなった。