【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!
「……ご、ごめんなさい!」

『…………』


メイジーがは後ろを確認しつつ、男性から距離を取る。
男性は何も言うことはなく背を向けた。
そして男性の向こう側……。

岩場の奥に陸地や木々が見えたことでメイジーは喜びに震えていた。

(ここは…………陸地よね?)

ゆっくりと辺りを見渡してみると、ここは海に囲まれていることに気がついた。
メイジーは三日間、耐え抜いて島に辿り着いたようだ。
腹の奥底から、感情が込み上げてくる。


「やっ……、……!」

『……何?』


男性が首を傾げてメイジーが言ったことを聞き取ろうとした瞬間だった。


「──やったあああぁああぁぁっ!」

『……ッ!?』

「生き残ってやったわっ! ざまぁみろっ」


拳を高く挙げて、メイジーは大声で叫んだ。
生還できた喜びと安心感に涙が溢れそうになるのをなんとか堪えていたのだが、急激な疲れが襲う。

(体に力が入らない……!)

メイジーはフラリとよろめいた時に膝をついて倒れないように耐えていた。
自分の体が言うことを聞かずに力が抜けていく。

視界がボヤけているが、こちらに向かっている大勢の人たちが見えた。
原始的な恰好で髪は黒や茶色で肌はこんがりと日に焼けていた。
何か槍のようなものを持っているのは見えたが、それを確認する前にある意識が朦朧とする。


『おい! しっかりしろ……!』


男性の声が聞こえたが、メイジーの体はどんどんと重くなっていく。

(お腹すいたし喉乾いた……まずここはどこなのか聞かないと……その前に名前を)

乾いた唇が開いただけで、声が出ることはなかった。
メイジーはそのまま意識を手放したのだった。
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