フォーエバーフレンド〜黒猫は会いにいく〜
その後、キジトラのオスネコのチビトラと灰色の長毛種のパープーのこともミツイは撫でてから。
『よくここがわかったね』
と言うミツイに、
『見つけるのは簡単だったよ』
と、ゴロゴロ喉を鳴らしながらミニクロが答えた。
ミツイは、ミニクロをしばらく見てから悩むように首を傾げて。
『ミニクロを飼ってもらえるように頼まなくちゃな ………』
『猫いるもんね、ミツイが飼いたいって言ってたの?この子たち』
この子達というのは、チビトラとパープーの2匹のこと。
自分のことを覚えていたのに、猫を飼うことにしたというのは不満もでるから、聞いてみた。
すると、ミツイは少し唸ってた。
『家族全員でいろんな猫飼ってたんだよ、最初に猫飼い始めたのはお母さんなんだ。
その猫が子猫産み始めて、それで子猫がどんどん増えていって。
親子同士、兄弟同士で子供作ってもいたから、血が濃い家族でね、それで死にやすい子猫達になってるんだよ。
ここにいるのはその生き残りの猫達ってとこなんだ。前はもっとたくさんの猫達がいたんだ』
詳しい説明をしてくれて、なんとか分かった。
ミツイの今の家族も結構猫好きらしい。
『そうだったんだね。でも、私を飼いたいと言って了解もらえるのかな』
『もらえないのは嫌だ、だからOKもらう』
ミツイは押し通す気満々でミニクロを持ち上げて、家の中へ向かった。
その後をチビトラとパープーも向かった。