崖っぷち漫画家はエリート弁護士の溺愛に気付かない
「だー、もぉーッ! ほんっと、そういうところだからね、高尚はッ!」

 にこにこと私を子供のように寝かしつける高尚を沸きあがる羞恥心のまま全力で睨み、布団を頭まで思い切りかぶる。

「おやすみ」
「おやすみなさいッ!」
 そして私は、クスクスと布団越しに彼が笑っているのを聞きながらそのまま夢の中へとやさぐれつつ飛び込んだのだった。
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