崖っぷち漫画家はエリート弁護士の溺愛に気付かない
だが、漫画は『仕事』だ。打ち切り目前の崖っぷちだが、それでも好きだと言ってくれる読者だっている。今なら後半の作業で巻けば締め切りは間に合うだろうが、もし新しく考えたネームのエピソードも先に誰かが公開してしまったら、流石に原稿を落としてしまう。
「疑えって言ってるんじゃない。念には念を、と言いたいだけだ。変なウイルスだって電子上には溢れかえってる、だからセキュリティを強化しよう」
「セキュリティを、強化?」
私の質問に高尚がすぐに頷いた。
「まずは不正アクセスされてないか、IPアドレスを確認させてくれ」
「IPアドレスって?」
「ネット上の住所みたいなもんだよ。確認すれば、どこから接続されたかわかる」
あまりこういった機械類の強くない私は、その説明を聞いて目を輝かせる。
「じゃあ、それを確認すればどこの誰が接続したか見れるってこと?」
「みのりが今想像したような万能さはねぇかな。みのりの使ってるルーターなのか、みのり以外の場所のルーターなのかがわかるだけでそのルーターの持ち主の個人名が書かれてるわけじゃない」
「疑えって言ってるんじゃない。念には念を、と言いたいだけだ。変なウイルスだって電子上には溢れかえってる、だからセキュリティを強化しよう」
「セキュリティを、強化?」
私の質問に高尚がすぐに頷いた。
「まずは不正アクセスされてないか、IPアドレスを確認させてくれ」
「IPアドレスって?」
「ネット上の住所みたいなもんだよ。確認すれば、どこから接続されたかわかる」
あまりこういった機械類の強くない私は、その説明を聞いて目を輝かせる。
「じゃあ、それを確認すればどこの誰が接続したか見れるってこと?」
「みのりが今想像したような万能さはねぇかな。みのりの使ってるルーターなのか、みのり以外の場所のルーターなのかがわかるだけでそのルーターの持ち主の個人名が書かれてるわけじゃない」