崖っぷち漫画家はエリート弁護士の溺愛に気付かない
 何かバイト中で困ったことがあり、それをバイト仲間に頼もうとしたら『なんで一番に俺に頼まないんだ』なんていう展開はどうだろうか。嫉妬から部屋に連れ込まれるなんてドキドキするに決まっている。でも、このヒーローはずっと一途にヒロインを想っているのだから、嫉妬で、というよりヒロインを心配したり気遣ったり、そういった方向性の方がいいかもしれない。
(そうだよ、先輩にアレコレ頼まれて、頼まれたら頼まれただけ受けちゃって、そんなヒロインを心配しすぎて怒っちゃうとかいいんじゃない?)
 また何か押し付けられそうになっているヒロインを引き寄せて皆から隠し、独り占めタイム、なんて最高にトキメキではないだろうか。『頑張りすぎ』とか『安請け合いするな』とか言いつつも、根底はヒロインを心配しているからこそ出た言葉で、その素直じゃない優しさが凄く嬉しいというのは、高尚がこの事務所へと連れて来てくれた時に実感している。

「これ使える、めっちゃいいかもしれな――、んっ!」
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