崖っぷち漫画家はエリート弁護士の溺愛に気付かない
ヒィヒィと目に涙を浮かべながら笑い続けるその様子に、まだアルコールが残っているのではと一周回って心配になったところで、差し出したままの私の右手がそっと握られる。
指先を弄ぶようにじっと見つめながら触れられ、こんな状況だというのにじわりと頬が熱くなった。
「む、無理やり食べ物を食べさせたり」
「それは場合によっては事故になるから本当にやめとけ、な」
「それだけじゃなく、その、無理やり……行為に及んで」
「ははっ、俺がみのりに襲われたと? んな訳ねぇだろ、そっちは同意だ」
くつくつと笑いを溢しながらそう言い切った彼が、弄ぶように触れていた私の手を引き指先に口づける。
「……俺が嘘ついてるとかは考えもしないんだな」
「え?」
「いや。まぁ、覚えてないならもっかい言うわ。自分の仕事のために全力で命を懸けてるところも言い返してくるところも気に入った。俺と付き合おうぜ。ちなみにみのりに彼氏がいないのは昨日確認済みだから」
あっさりとそう言い切った彼に、驚いて言葉が出ない。だが、何も声にならないくせに心臓だけは何よりもうるさく鳴っていた。
指先を弄ぶようにじっと見つめながら触れられ、こんな状況だというのにじわりと頬が熱くなった。
「む、無理やり食べ物を食べさせたり」
「それは場合によっては事故になるから本当にやめとけ、な」
「それだけじゃなく、その、無理やり……行為に及んで」
「ははっ、俺がみのりに襲われたと? んな訳ねぇだろ、そっちは同意だ」
くつくつと笑いを溢しながらそう言い切った彼が、弄ぶように触れていた私の手を引き指先に口づける。
「……俺が嘘ついてるとかは考えもしないんだな」
「え?」
「いや。まぁ、覚えてないならもっかい言うわ。自分の仕事のために全力で命を懸けてるところも言い返してくるところも気に入った。俺と付き合おうぜ。ちなみにみのりに彼氏がいないのは昨日確認済みだから」
あっさりとそう言い切った彼に、驚いて言葉が出ない。だが、何も声にならないくせに心臓だけは何よりもうるさく鳴っていた。