崖っぷち漫画家はエリート弁護士の溺愛に気付かない
どこの編集部も同じかはわからないが、私がお世話になっているところは、漫画家さんに合わせどうしても遅くまで仕事をする関係でフレックスタイム制が採用されている。そのため午前中に返事が来れば朝一で確認してくれたと思っていい。
「増本さん、返事早くていいなぁ」
「それは本当のそう。気遣ってもくれるし、本当にありがたいよ」
浅見が羨ましそうにそう口にする。デビュー前の漫画家志望者や、新人漫画家を含めるとひとりで約三十人ほどを担当している編集だ。連載中でも返事を後回しにされることだってあるのに、増本さんはいつも返事が早かった。
(小さな相談にもよくのってくれるし、メールの返事本当に早いんだよね)
「私の担当と本当に大違い」
「あはは」
「みのりの担当と変えて欲しいよ」
「いやぁ、連載が崖っぷちだからってだけで」
「でも連載じゃん」
「うーん……」
ちぇっと小さく呟く浅見の言葉を曖昧に流す。
(担当編集からの返事が遅かったり、無かったりして漫画家が心を病むパターンは心当たりがあるからなぁ)
「増本さん、返事早くていいなぁ」
「それは本当のそう。気遣ってもくれるし、本当にありがたいよ」
浅見が羨ましそうにそう口にする。デビュー前の漫画家志望者や、新人漫画家を含めるとひとりで約三十人ほどを担当している編集だ。連載中でも返事を後回しにされることだってあるのに、増本さんはいつも返事が早かった。
(小さな相談にもよくのってくれるし、メールの返事本当に早いんだよね)
「私の担当と本当に大違い」
「あはは」
「みのりの担当と変えて欲しいよ」
「いやぁ、連載が崖っぷちだからってだけで」
「でも連載じゃん」
「うーん……」
ちぇっと小さく呟く浅見の言葉を曖昧に流す。
(担当編集からの返事が遅かったり、無かったりして漫画家が心を病むパターンは心当たりがあるからなぁ)