歩くリラ冷えの風
「はぁ?何を謝っ」と門倉が言い掛けたところで、椿沙は瞬時に飛び上がり門倉に飛び回し蹴りを喰らわせた。
タンッ、と静かに音を立て床に着地した椿沙。
門倉は顔面を床に付け無様に土下座するような形で倒れており、周りの生徒たちはあまりの一瞬の出来事に何が起こったのか頭が追いつかず、ザワついていた。
「なぁ、蘭越のパンツ何色だった?」
「一瞬過ぎて見えなかった。」
「マジィ、、、?あの門倉が一発でやられたよ?」
「椿沙ちゃん、かっこいい、、、!」
色んなところがそんな声が聞こえてきた。
「悪いことをしたら謝る。幼稚園で習ったでしょ?」
無様に倒れる門倉の目の前で椿沙がそう言うと、次は「何だ、今の音は!」と生徒指導部主任でいつも竹刀を持ち歩き、かなり厳しい事から生徒たちの間では"鬼島"と呼ばれる桑島先生がやって来た。
「うわ、鬼島だ。ヤバっ。」
そう言いながら、周りの女子たちはスカート丈を長く直し始める。
桑島先生は倒れた門倉を見ると、「何があったんだ?」と言った。
「門倉が翔の女を寝取ったから、土下座のし方を教えてたの。」
椿沙がそう言うと、桑島先生は「何ぃ?!高校生の分際で何しとんじゃ!こっち来い!」と言い、鼻血を垂らした門倉の首根っこを引っ張り、生徒指導室へと連れて行った。