月とスッポン ありのままは難しい
[民法では【親族】の範囲を、配偶者、6親等内の血族、3親等内の姻族が法律上の身分関係を示すもの定められています]
[広辞苑だと【家族】の定義は、夫婦の配偶関係や親子・兄弟などの血縁関係によって結ばれた親族関係を基礎にして成立する小集団。社会構成の基本単位。だよ]
[ネット辞書には家族とは、「【家】によって結ばれた繋がり・共同体」のことであり、一般的には、夫婦や親子その他の血縁。または、同じ家に住み生活を共にする者」という意味合いまで含めて用いられる表現。と表示されてますね]
みんな博学だし、検索早いよ
苦笑いをしてから、大きく息を吐く。
「って言うか、そもそも誰の《お母さん》?私の母親なら、写真すら見た事ないんですけど。それにあなたの母親なら、私が看取って、すでに七回忌を終えましたが?」
『えっ』
「知りませんでしたか?一応連絡は入れさせていただきましたよ。これで弔慰上げしますって」
『私も色々と忙しくて』
「そうでしょうね。あなたはいつも忙しいですもんね。亡くなった時だって、貰えるもの全て受け取って焼香すら上げずに帰るぐらい多忙な日々を過ごしているかと思っていますよ」
[うわ、最悪]
[実母だろ]
[げすいな]
言いたい放題だ。
「で、誰の《お母さん》ですか?」
『早苗の、嫁の《お母さん》です』
「会った事もない人間の介護を無償でするわけがないじゃないですか!」
『家族じゃないか。お母さんには色々とお世話になったし。早苗にも色々と苦労をかけたから、少しでも希望に応えたい』
だんだんと声が小さくなっていく。
クレッシェンド?、デクレッシェンド?
そんな記号があったなと意識が飛ぶ。
[言いたい事を言ってしまいなさい]
[やっておしまい]
[言っちゃえ×2]
みんなの声に、目を閉じて大きく息を吐く。