月とスッポン ありのままは難しい
「今決断しなくちゃいけない事を忙しいと実の息子であるあなたが放棄したんです。
こちらはこちらでどうにかしましたので、そちらもそちらでどうにかしてください。
ちなみに介護される人、している人の力になりたい。協力してあげたい。
そこに《ありがとう》がなければ、第三者は協力は得られないと思います。
私はおばぁにも綾香さんにも、返しても返し切れない《ありがとう》があったから、少しでも心安らかに送れる環境を整えただけです。感謝の気持ちもない人間にするほど、私は善人ではありません。
労力がないから金銭で解決してください。
私は一銭も払いませんよ。
あなたにもあなたの家族にも使うお金は一銭もありません。あっ、私を育てなのはおばぁであり、国の補助金であり、あなたではありませんので。
私に使ったお金を返せって言うのなら、ありませんよ。あなたがおばぁがなくなった時に、遺産分置だって持っていったお金。あれ、遺産ではなく、おばぁが使わずに取っておいてくれたあなたからの送金です」
『えっ』
言い出したら、止まらなくなった。
いや、多分そうじゃない。途中で止めたら、「まいっか」になってしまうのが、怖かったんだ。
だから、息も吐かずに一気に吐き出した。
「おばぁの事故は、おばぁの過失です。おばぁが悪いのであって、相手は悪くありません。それでも、死なせてしまったと葬儀・埋葬等の費用を負担してくれました。実質、プラマイゼロなんですよ」
『聞いていない』
「でしょうね。説明する前に帰られましたし。以降連絡しても忙しいから代理でサインしていいから、好きにしてくれと言うだけ言って電話を切られましたから」
[言いたいことは言えましたか?]
[全部言っちゃえ!]