月とスッポン ありのままは難しい
本殿を後にし、小さな宮に挨拶していく。
「《平安京遷都の際には、比叡山が都の北東、表鬼門にあたることから、都の魔除・災難除を祈る社として、また比叡山に延暦寺を開かれてから天台宗の護法神として崇められていました。
延暦寺が勢力を増してくると、やがて日吉社と神仏習合する動きが出て、日吉社の神は唐の天台宗の本山である天台山国清寺で祀られていた山王元弼真君にならって山王権現と呼ばれるようになり、延暦寺では山王権現に対する信仰と天台宗の教えを結びつけて山王神道と説いていくようになります》」
「天台宗っ、比叡山発祥じゃないの?」
「中国仏教の宗派の一つを最澄が広めたものです」
「最澄が作ったって思ってた」
ため息が聞こえる。もしかしてそもそも論?
「《仏教の起源は約2,500年前にインドで生まれ、インドから中国を経て日本へ伝来してきました。
日本に伝わるまでの長い年月のあいだに、釈尊の教えは弟子によってさまざまな解釈をされ、多くの経典が生まれています。その経典の解釈によって、いろいろな宗派が生まれました》」
「ただ解釈の違うだけ」
「だけです。もっと大雑把に荒く説明してしまうと、キリスト教もユダヤ教の宗派とも言えます。枝分かれし、別々になったのも解釈の違いだと私は思っています」
「解釈の違いって、怖っ」
怯える私を無視して、大河が話を元に戻す。話の続きをしたいのだろう。
「《平安京遷都の際には、比叡山が都の北東、表鬼門にあたることから、都の魔除・災難除を祈る社として、また比叡山に延暦寺を開かれてから天台宗の護法神として崇められていました。
延暦寺が勢力を増してくると、やがて日吉社と神仏習合する動きが出て、日吉社の神は唐の天台宗の本山である天台山国清寺で祀られていた山王元弼真君にならって山王権現と呼ばれるようになり、延暦寺では山王権現に対する信仰と天台宗の教えを結びつけて山王神道と説いていくようになります》」
「天台宗っ、比叡山発祥じゃないの?」
「中国仏教の宗派の一つを最澄が広めたものです」
「最澄が作ったって思ってた」
ため息が聞こえる。もしかしてそもそも論?
「《仏教の起源は約2,500年前にインドで生まれ、インドから中国を経て日本へ伝来してきました。
日本に伝わるまでの長い年月のあいだに、釈尊の教えは弟子によってさまざまな解釈をされ、多くの経典が生まれています。その経典の解釈によって、いろいろな宗派が生まれました》」
「ただ解釈の違うだけ」
「だけです。もっと大雑把に荒く説明してしまうと、キリスト教もユダヤ教の宗派とも言えます。枝分かれし、別々になったのも解釈の違いだと私は思っています」
「解釈の違いって、怖っ」
怯える私を無視して、大河が話を元に戻す。話の続きをしたいのだろう。