月とスッポン      ありのままは難しい

「《ちなみに今展示されていたものは桃山時代から江戸時代にかけて造られた重要文化財です。
そして、この階段を登っていくと日吉大社の始まりと言われている金大巌があります。》
片道30分、往復で1時間程かかりますが、登りますか?」
「次回って言うのをわかった上で聞かないで下さい。それよりも、それぞれのエリアで御朱印が貰える様ですが、奥宮エリアで貰わなくていいんですか?」

「次回というのをわかって聞いてますよね」
「はい」
「東本宮を寄って、西教寺に向かいましょう。明智光秀が私を呼んでいます」

登らない理由を明智光秀のせいにしたよ。

「《東本宮本殿は、西本宮本殿とほぼ同様の日吉造りですが、背面の床が一段高くなっています》」
「なんか高いなぁって思ったんだよね」
とホラをふく。

「本当にですか?」と私の顔を覗きながらニヤニヤしている。

「《本宮に祀られているのが、大山咋神です。
大山に杭を打つ神、つまり大きな山の所有者を意味し、山の地主神であり、農耕を司る神様です。
あちらの樹下宮には、大山咋神の妻である鴨玉依姫が祀られています》」
「夫婦仲良くですか?良い事ですね」
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