月とスッポン ありのままは難しい
待ち人よりも先に料理が来る。
温かいうちに食べましょうと食べ始め、「これ美味しい!一口食べます?」とハンバーグを一口あげると「こちらのお肉も柔らかくて美味しいので一口どうぞ」と一欠片頂く。
「とろっとろです」
「こちらも肉の旨みが凝縮されていて美味しいですね」
「ねー」
美味しさを分かち合っていると「信じられんわ」と後ろから声が聞こえた。
振り返れば、大阪の男と童顔の男が立っていた。
こういう場合は立った方が良かったはず。と立ち上がろうとすれば大河に制止させられた。
「久しぶりやな」と大阪の男が私の頭をポンポン叩く。
大阪の男をつい見上げてしまう。
「眉間に皺が散っています」
眉間の皺を治していればいつの間にか私の隣に移動し、私の向かいに大阪の男と童顔の男が座っている。
「いやぁ、男の人って頭触るの好きだなぁって思ってるだけです」
「不快なら不快とちゃんと言いましょうね」
「不快というよりも、女性が全員頭をポンポンされて喜ぶと思うなよ。とは思う」
「「えっ」」
こそ声を揃えるな。
「好きなっていうか好感度の高い人からなら嬉しいけど、それ以外は触るなと普通思うと思うんですけどね」