口下手な海上自衛官は、一度手放した元許嫁に海より深い愛を捧ぐ
「楽な方向には、逃げたくありません……」
保育園は万年、人手不足だ。
どんなに嫌なことがあったとしても、急に退職するのは同僚達だけではなく、通園している子ども達にも迷惑をかける。
あの同僚と一緒の保育園で仕事をし続けるのは気まずいものがあるが、四六時中一緒なわけではない。
発表会や運動会などと言ったイベント毎の際に仕事を押し付けられたり、悪口を言われたりする程度だ。
いい大人なのだから、それくらいは堪えられる。
「つぐみ。今まで一人にして、すまなかった」
どれほど優しい言葉をかけても、つぐみが視線を逸しているのが気に食わないのだろう。
清広はやっと、彼女に向かって深々と頭を下げた。
「俺は今、海上自衛官として働いている。新郎は、上司だ」
なんの反応を示さないつぐみに、彼は硬い声で自身の職業を打ち明ける。
(その一言をずっと、求めていたはずなのに……)
待ち望んでいたはずの謝罪を受けても。
彼女はそれをうまく、受け入れられなかった。
保育園は万年、人手不足だ。
どんなに嫌なことがあったとしても、急に退職するのは同僚達だけではなく、通園している子ども達にも迷惑をかける。
あの同僚と一緒の保育園で仕事をし続けるのは気まずいものがあるが、四六時中一緒なわけではない。
発表会や運動会などと言ったイベント毎の際に仕事を押し付けられたり、悪口を言われたりする程度だ。
いい大人なのだから、それくらいは堪えられる。
「つぐみ。今まで一人にして、すまなかった」
どれほど優しい言葉をかけても、つぐみが視線を逸しているのが気に食わないのだろう。
清広はやっと、彼女に向かって深々と頭を下げた。
「俺は今、海上自衛官として働いている。新郎は、上司だ」
なんの反応を示さないつぐみに、彼は硬い声で自身の職業を打ち明ける。
(その一言をずっと、求めていたはずなのに……)
待ち望んでいたはずの謝罪を受けても。
彼女はそれをうまく、受け入れられなかった。