口下手な海上自衛官は、一度手放した元許嫁に海より深い愛を捧ぐ
4・あなたと共に生きる覚悟
(半年ぶりに、清広さんが帰ってきた)
つぐみは久方ぶりに感じた清広のぬくもりに包まれ、自然と気分が上昇していくのを感じる。
(私は清広さんがいないと、駄目なんだ……)
彼と触れ合っただけで憂鬱な気持ちが吹き飛んだのであれば、心の奥深くに沈めていた感情を見てみぬ振りをするのは、止めるべきだ。
「今日はカレーだ。一緒に食べよう」
つぐみを連れて帰宅した清広は調理済みのカレーを温め直したあと、つぐみの耳元で優しく囁いた。
彼女が小さく頷いたのを確認した彼は、ご飯を盛った器にカレーを乗せると、器用にテーブルの上に運ぶ。
「あの、清広さん……?」
彼女を抱きかかえたまま椅子に座った清広は、戸惑うつぐみを自身の太ももの上に座らせると、食事をするように促す。
これにはつぐみも、驚いてしまった。
(逆は何度か、経験したことがあるけど……)
園児を膝に乗せて昼食を取る自身の姿を脳裏に思い浮かべたつぐみは、清広からカレーとご飯を一口分救ったスプーンを差し出され、固まった。
つぐみは久方ぶりに感じた清広のぬくもりに包まれ、自然と気分が上昇していくのを感じる。
(私は清広さんがいないと、駄目なんだ……)
彼と触れ合っただけで憂鬱な気持ちが吹き飛んだのであれば、心の奥深くに沈めていた感情を見てみぬ振りをするのは、止めるべきだ。
「今日はカレーだ。一緒に食べよう」
つぐみを連れて帰宅した清広は調理済みのカレーを温め直したあと、つぐみの耳元で優しく囁いた。
彼女が小さく頷いたのを確認した彼は、ご飯を盛った器にカレーを乗せると、器用にテーブルの上に運ぶ。
「あの、清広さん……?」
彼女を抱きかかえたまま椅子に座った清広は、戸惑うつぐみを自身の太ももの上に座らせると、食事をするように促す。
これにはつぐみも、驚いてしまった。
(逆は何度か、経験したことがあるけど……)
園児を膝に乗せて昼食を取る自身の姿を脳裏に思い浮かべたつぐみは、清広からカレーとご飯を一口分救ったスプーンを差し出され、固まった。