口下手な海上自衛官は、一度手放した元許嫁に海より深い愛を捧ぐ
(お直しにでも、出したのかな……?)
時間がない中、こうして挙式を挙げられるのは、両親の協力あっての事だ。
つぐみは心の中で感謝をしながらヘアメイクを済ませ、海上自衛官の礼服を身に纏った清広と合流した。
「つぐみ」
「清広さん……」
「綺麗だ……。よく、似合っている」
「あ、ありがとう、ございます……」
「このまま誰にも披露することなく、俺だけが独占したいくらいだ……」
清広はなぜつぐみのウエディングドレス姿を参列者達に披露しなければならないのかと、悔しそうに拳を握り締めた。
そんな彼の姿を目にした彼女は、ある疑問を胸に抱く。
(あれ? 目黒先生の披露宴とは、制服が違う……)
腰元のサーベルは前回と変わらず身につけられているが、両肩にモップの清掃部分のようにしか見えない銀の飾緒と、金のトリプルボタンが縫い付けられた真っ白なジャケットは、始めて目にする光景だ。
彼女が何か言いたげにじっとその姿を見つめていれば、清広は軽い口調でつぐみの疑問を解消した。
時間がない中、こうして挙式を挙げられるのは、両親の協力あっての事だ。
つぐみは心の中で感謝をしながらヘアメイクを済ませ、海上自衛官の礼服を身に纏った清広と合流した。
「つぐみ」
「清広さん……」
「綺麗だ……。よく、似合っている」
「あ、ありがとう、ございます……」
「このまま誰にも披露することなく、俺だけが独占したいくらいだ……」
清広はなぜつぐみのウエディングドレス姿を参列者達に披露しなければならないのかと、悔しそうに拳を握り締めた。
そんな彼の姿を目にした彼女は、ある疑問を胸に抱く。
(あれ? 目黒先生の披露宴とは、制服が違う……)
腰元のサーベルは前回と変わらず身につけられているが、両肩にモップの清掃部分のようにしか見えない銀の飾緒と、金のトリプルボタンが縫い付けられた真っ白なジャケットは、始めて目にする光景だ。
彼女が何か言いたげにじっとその姿を見つめていれば、清広は軽い口調でつぐみの疑問を解消した。