凍った花がとけるとき
副社長の話をまとめるとこういうことだった。次いつ誠治が現れるかわからない。今回は気付けたけれど、もし知らぬ間に家までつけられたりしたら危険極まりない。その点、副社長のマンションならコンシェルジュもいてセキュリティ面は問題ないし、副社長と一緒に車で通勤すれば、街中ですれ違うことすらないだろう、と。
確かに、それは全てその通りではあるけれど。
「いえ、流石にそこまでご迷惑をお掛けするわけには」
「でもじゃあどうするの? 一人暮らしでしょ? さっきの話じゃ匿ってくれる友だちもいないんだよね?」
「……」
痛いところを突かれる。
「それは、そうなんですが……」
「もちろん、非常事態だから三崎さんが家に来たからって、手を出したりしないよ?」
副社長は目を細めた。
「副社長のこと、そんなひとだと思ってないですよ!」
「……それは喜んでいいのかな。まあ実際、うちまあまあ広いからね。プライベートは守れるよ。トイレもお風呂も二つあるし」
……どんな豪邸なんだ。一人暮らしなのに。
「事情を説明して実家にいってもらってもいいんだけど……さすがに社長と同じ家は気まずいでしょ」
確かに、それはもっと無理だ。
そもそも、こんな事情を社長に説明するなんて、恐れ多くて耐えられない。
「とにかく、今日は来て。明日休みだし、落ち着いてこれからどうするか考えよう」
「……はい」
こちらを睨め回すような誠治の視線を思い出すと、背筋が冷たくなるのも事実で。副社長の申し出は大変有り難く、お言葉に甘えさせてもらうことにした。
確かに、それは全てその通りではあるけれど。
「いえ、流石にそこまでご迷惑をお掛けするわけには」
「でもじゃあどうするの? 一人暮らしでしょ? さっきの話じゃ匿ってくれる友だちもいないんだよね?」
「……」
痛いところを突かれる。
「それは、そうなんですが……」
「もちろん、非常事態だから三崎さんが家に来たからって、手を出したりしないよ?」
副社長は目を細めた。
「副社長のこと、そんなひとだと思ってないですよ!」
「……それは喜んでいいのかな。まあ実際、うちまあまあ広いからね。プライベートは守れるよ。トイレもお風呂も二つあるし」
……どんな豪邸なんだ。一人暮らしなのに。
「事情を説明して実家にいってもらってもいいんだけど……さすがに社長と同じ家は気まずいでしょ」
確かに、それはもっと無理だ。
そもそも、こんな事情を社長に説明するなんて、恐れ多くて耐えられない。
「とにかく、今日は来て。明日休みだし、落ち着いてこれからどうするか考えよう」
「……はい」
こちらを睨め回すような誠治の視線を思い出すと、背筋が冷たくなるのも事実で。副社長の申し出は大変有り難く、お言葉に甘えさせてもらうことにした。