あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
諏訪さんの忠告に身を固める。私と漣の事情を見抜かれているようでどきりとした。けれどそんなはずは無いと言い聞かせ笑顔を向ける。
伝えられた事に安心したのか、諏訪さんはそろそろ時間だと時計を見ながら言ってきた。
「じゃ、白雪ちゃん。また機会があれば会いましょ」
そうして彼女と別れ、落ち着かないまま控室へと戻る。終わったら連絡しろと言われていた和泉さんへメッセージを飛ばし、私服へと着替える。
——目をつけられてる、か…
ずっと他人事のように思っていたけれど、いざ言われると私もまた芸能人なのだと現実味が増す。
またひとつ懸念が増えたなとバッグを持ったところで、さらに頭を悩ませる事態に直面した。
スタジオから戻ってきた美李亜と、顔を合わせてしまった。
「なに、まだいたの?」
鬱陶しそうに髪を払いながら、美李亜は彼女のマネージャーと共に部屋に入ってくる。私だって早く帰りたいよと思いつつ、入り口を塞がれてしまってはそれも叶わない。
無言で頭を下げ、仕方なく2人を避けて入り口へ向かおうとしたのだが呼び止められてしまった。