あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜


背を向けていた体を振り返り、もう一度那由多と視線を合わす。


「隈ひどいぞ」

「…そうかな」


メイクで隠したつもりだったけど、私の拙い技術じゃ隠しきれなかったようだ。


「寝れてないのか?…萌葉が言ってた奴になんかされてるのか」


美李亜と共に出演したバラエティが昨日放送され、昨夜は萌葉を筆頭にグループトークが少し荒れた。曰く、美李亜の性格を知っている人物がみれば敵対心がありありと伝わってきたと。

萌葉からしつこいくらいに心配され平気だと釘を刺したばかりだったが、那由多も一応は気にかけてくれていたようだ。


「うーん…まあ嫌われてはいるけど許容範囲だよ。それにもう撮影は終わったから会わないし」

「ならなんで…」


問い詰めてくる那由多に、私は声を被せて大丈夫と伝えた。


「大学のレポートの締切が重なって睡眠時間少し削ってるだけだから」

「……」


半分は本当だ。実際夏休みを目前に講義のほとんどでテストやらレポートが重なり忙しい。ただもう半分は、少し違う。

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