あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
「俺にとっての全ては白雪だけど、君にはそうじゃない」
「そ、れは…」
「勿論君の夢を応援してあげたい。…けど同じくらい、誰の目にだって触れてほしくない。俺が見つけた女の子なのにって。そんな矛盾で頭がおかしくなる。イカれてんだよ、俺」
漣。名前を呼ぼうとした声は彼によって塞がれた。
触れるだけのキスは短く、すぐに離された。
「会えない日が続くと不眠が余計酷くなんだよ。正常な判断ができなくなる。だから適当な奴を連れ込んだ。少しでも役に立ってくれんなら別に誰だって良い」
「漣…」
「俺にとっての白雪は、それだけ重いんだよ」
白雪と、そう呼んだ彼の瞳は濡れていた。あの日のように。
「ごめんな」
漣の紡いだ謝罪の言葉に、私は返事が出来なかった。
「依存してんのは分かってる。白雪を苦しめてることも」
「れ、ん…」
「たまにでいい。俺に会いに来て。少しでいいから側にいて。…邪魔は、しないから」
どうしていいか分からなかった。どう答えたらいいのかも。