あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
言っているうちに食事ができたらしくテーブルに呼ばれ、そこには見事な和食御膳が並んでいた。
美味しそうと無意識に呟けば「頑張りました」と笑顔が返ってくる。
「白雪もゲーム好きならさ、後で一緒にやろうよ」
「いいけど…私大抵なんでも強いよ」
「うん。だからアクションじゃなくてすごろくゲーム」
「あの鉄道の?」
「それなら実力関係ないでしょ」
「まあ、確かに…?」
椅子に腰掛ければ白米が差し出され、程よい空腹が食欲をそそる。いただきますと味噌汁を飲めば、母とは違う味付けだが白味噌の優しい味が広がった。
「どう?」
「…美味しい」
「良かった」
ふわりと微笑む笑顔は本当に嬉しそうで、胸が詰まった。
「俺関西出身だから、こっちの味付けって色々口に合わないんだよね」
「ああ…それで外食が苦手なんだ」
私は関東生まれ関東育ちだけど、漣の食事は口に合わないとは思わなかった。彼の家庭の味とでもいうのか、優しい味付けは寧ろ好きだと思えた。