あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜



「10周年記念写真集?」


寒さが続くとある日。その日のスケジュールは雑誌の撮影から始まった。

メイクさんに化粧を施してもらいながら横目で和泉さんを見た。初耳だという顔をする私に和泉さんは眉を寄せた。


「前にも話したろ。いい加減人の話適当に聞き流すのやめろ」

「ごめんなさい。でも和泉さんいつも小言多いから。姑みたい」

「誰が小姑だコラ」


私達の会話にメイクさんが堪えきれず吹き出す。すみませんと言う彼女に笑顔を返し、私は再び和泉さんに視線を送る。


「30の節目でもあるし、お前は今やうちの事務所の看板の1人だ。社長もかなり気合入ってる」

「それはありがたいですねぇ」

「撮影期間は1週間。グアムで撮る」

「海外旅行?久しぶりだなあ」

「遊びじゃねえんだぞ」

「少しくらいそのスケジュール確保してくださいよ」


優秀な和泉さんならできるでしょ?と挑発して言えば、予想通り舌打ちが返ってくる。


「…お前の慰安も込めての日程だ。撮影は4、5日で済ます。あとは好きに遊べ」

「やった!」

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