あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
消え失せた面影



話を纏めると今回の撮影におけるスタイリストは社長の希望により漣が指名された。

けれど彼は今現在、事務所を辞めて日本を離れていた。それを聞き諦めかけていたのだが、彼の元いた事務所の社長から漣がフリーのスタイリストとして帰国することを聞き、依頼がきたので了承を返したそうだ。

そのため漣は現在の拠点であるフランスから直にグアムに先に現地入りし、私と同じホテルに宿泊しているのだと、本人から聞いた。


「びっくりしたよ。プールラウンジャーで寛いでたら突然白雪が来るから」


相変わらず本心かわからない口調でのんびりと言う。けれどこれは多分本当。実際私はプールに浮かれて周りを見ていなかったし、リゾート地だから人種も様々、何よりかつての象徴だった銀髪でなく黒髪になっていたから、まさか漣その人だとは思いもしなかった。


「元気だった?」

「…うん」


何故か私達はプールサイドに上がり話をしていた。その際体を冷やさぬようにと漣が自分用のタオルを肩からかけてくれ、垣間見える女性慣れにどう反応していいか分からなくなった。

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