あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
静かに消えゆく胸の高鳴りに目を伏せ、言葉を探した。
ごめんねと言うのも違う。なら何を言う?どう言ってこの場から立ち去る?
何も言わないところを見るともう聞きたいことは無いのだろう。それならいつまでもここにはいられない。居たくない。
「えと…じゃあ、話も終わったし、私はこれで…」
結局まともな言葉が見つからずそのまま立ちあがろうとした。なのに。
「は?何言ってんの?」
くるりとこちらに体を向けた漣がその長い脚を伸ばし、私の身体の隣へ打ち付けた。
らしからぬ野蛮な行動に身体が硬直し、私はびくりと体を震わせ腰を落とした。
「こんなネギ背負った美味そうなカモ、逃すわけないじゃん」
「か、かも…?」
「…白雪さあ、なんか勘違いしてない?」
脚がゆっくりと下ろされる。だというのに目の前の態度の豹変した男に私は恐怖で動けずにいた。
冷たいなんてものじゃない、絶対零度の視線が私を真っ直ぐに射抜いていた。