あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
「——うん、いいね」
写真データを確認しながらカメラマンが頷く。液晶画面には浅瀬で横になり視線をこちらに向ける私の姿。私もバスタオルを肩にかけながらそれを見て、上手く表情作れているなと自画自賛した。
「予定してたスケジュールより早いけど上がりにしようか。天気も怪しくなってきたし」
「了解です!」
アシスタントがそう返事をし、スタッフ達に伝言をして回る。
「及川さんもお疲れ様でした。戻りましょう」
私にもそう声をかけられ、撮影用に用意された控室にその女性スタッフと共に向かった。
その部屋のシャワールームで軽く入浴を済ませて出ると、その子は部屋の片付けを進めていた。私を見るなり笑顔を見せ、ミネラルウォーターを差し出してくる。
「及川さん、今夜ホテルのレストランで打ち上げをするんですけど来られますか?」
「あー…」
髪を拭きながら言葉を濁す。
「せっかくだけど遠慮しておく。天気も悪くなってきたし、酔ってホテルに戻れなくなっても困るから」
「分かりました。伝えておきます」
「あ、あとうちのマネージャー見つけたらこのままホテル戻るって伝えておいてくれる?あと飲み過ぎるなとも」
「?はい…」