あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
「白雪の時間」
「…え?」
「帰国までずっと一緒にいて。昼も、夜も、ずっと」
漣は手を取り、手の甲にキスをする。まるで先程の男のキスを上書きするかのように。
「…一体何考えてるの?」
「別に。そんな大した事じゃないよ」
言いながら漣は私の腰に手を回してきた。
「ちょっと趣向を変えようかと思って」
抵抗はしなかった。漣はそれを良い事に、緩やかな手つきで背中を撫でる。
「どういう意味?」
「昔はあれだけ俺がお願いしても拒否ってたのに、あんなにあっさり同居を持ち出してくるから、なんか腹が立って」
そう言い、言葉にそぐわぬ笑顔を見せる。
「ならいっそ、ぐずぐずに溶かしてから突き落とした方が効果的かなって」
「……」
「その方がずっと傷ついてくれるでしょ」
そんな狂気の言葉を吐きながら、漣はどこまでも優しく額にキスを落とす。