あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
「這い上がれなくなるまで傷ついて、俺に縋るしかなくなればいいんだよ、白雪は」
「…っ」
漣の思考がまるでわからない。傷付けると言ったり、縋れと言ったり。文字通り、本当に壊れてしまったみたいだ。
その時に気付いた。
私に対する慈愛が消え失せたと思っていた瞳には、未だ熱が篭っていることを。
深く冷たい闇が広がりつつも、そこには確かに私に対する執着がある事を。
「漣…」
身体を強張らせれば優しく抱きしめられる体。労わるように、壊れ物でも扱うかのように。
恐怖を覚えてもおかしくない状況だった。どうかしたしまったとしか思えない。
それでも私は、どんな形でも自分を求めてもらえる事に、確かに喜びを感じてしまったのだ。