あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
「え〜っ!お兄さん芸能人じゃないの?めっちゃイケメンなのに!」
「私達と一緒に観光しようよ〜!」
若さ弾ける薄着の女の子達に囲まれる漣の姿におそらく私の顔は引き攣っていただろう。日本語を話している事からおそらく日本人観光客。色んな意味であの中に割って入るのもなあ…と思い、漣がどう対応するのかしばらく眺めることにした。
サングラスをかけ、私も飲み物を買って近くの席に腰を下ろした。
「仕事でグアム!?何それめっちゃ羨ましい!なんの仕事?」
「さあなんでしょう。君達は若いね。大学生?」
「そー!っていっても卒業旅行だから、もう女子大生じゃなくなるけどね」
「ねー、こんなところに1人でいるって事は仕事は終わってるんでしょ?なら一緒に遊ぼうよ」
後ろから聞こえてくる楽しげな会話は続く。
「……」
いつまでも終わる気配の無いそれにそろそろ飲み物も底をつきかけているし、いい加減帰ろうかと思い始めた。このまま紫外線に当たり続けても肌に悪いし、何より気分が悪い。この辺りが頃合いだ。
そう思って立ち上がり、店に設置されたゴミ箱に向かおうとした時だった。
「あ、悪いけど」