あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
聞こえるや否や背中に人の気配を感じ、腕を引かれた。
「可愛い連れが妬いちゃうから、これでおしまい」
何事かと考える間も無く密着され、女の子達に背中を向けられたまま漣の言葉を聞いた。
じゃあね、そう言って歩きだす漣に連れられ私も足を前へ出す。
「あ〜あ。やっぱり女連れかぁ」
「てか女の方、なんかめっちゃスタイル良くない?モデル?」
「撮影かなんかだったのかな?あのビジュアルで一般人はあり得ないでしょ」
そんな彼女達の声を背に漣はこちらに顔を向け「ベタ褒めだね」なんて笑った。
彼女達が完全に見えなくなったところまで歩き、そこでようやく聞こうと思っていたことを尋ねた。
「…いつから気付いてた?」
その答えはなんとなく察しはつくけれど、どういうつもりで気付かないフリをしていたのか、無性に知りたくなった。
「最初から。けど日本人だったし、あからさまに声かけて及川白雪ってバレたら嫌かと思って」
「……」
「気配り上手でしょ、俺」