あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
そう言う漣の表情に澱みはない。本当に私が明日にでも髪を紫にしろと言えばやってきそうだ。
「じゃあ次は俺から質問」
流れるように後ろに引かれて倒される。そのまま覆い被さってきた男はどこか含みを持った笑顔を向けてきた。
「白雪が最後に抱かれたのはいつ?」
「……」
その声はひどく甘いはずなのに、どこか冷たさすら含んでいた。
「…5年前」
「その男だけ?」
「…うん」
「ふーん…じゃあそいつにはもう会わないでね」
「無理」
しばしの沈黙が落ちる。先に口を開いたのは漣だった。
「白雪って元彼と友達に戻れるタイプ?」
「それは別れた理由によるし、それこそ今更じゃない」
「白雪はそうでも相手はそうじゃないかもしれないよ」
「無い。あの時だってお互い酒に飲まれただけだし。…ていうか、漣の理屈でいくなら男の方が好きじゃなくても抱けるんでしょ」