あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
他意は無い。他でもない私がそれを黙認していたから今になってそれを責めるつもりはない。
そんな私の言葉に、何故か漣は眉を垂らした。
「…昔はね」
「は?」
漣はにこりと笑って答えない。徐に上から退いたかと思うと、隣に寝転がった。
「白雪、こっちきて」
漣が腕を伸ばしてシーツをぽんぽんと叩く。言われたままに近寄ると所謂腕枕をされ、そのまま柔く抱き締められた。
先程自分で乾かした髪に顔を埋め「いい匂い」なんて宣うのを黙って享受していれば、脚が絡められた。
何かが変だと気付いたのはすぐだった。漣は何かを隠してる。
「…昔はって、なに」
目の前に漣の胸板がある。顔を見ることなく聞けば背中に回っていた手に力が込められた。
「んー…まあ、やってきた事が事だし、信じるのは白雪が決める訳だし、どう捉えるかも白雪次第だけど…」
「まどろっこしいな。早く言いなよ」
「辛辣だね」