あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
翌日事務所にて、社長と和泉さんの前で順を追って説明しろと言われたのは当然のこと、改めて私と漣の交際についても問いただされた。
そんな中でも漣は始終涼しい顔をしていた。
「順を追うもなにも、俺がずっと白雪さんにアプローチしてて、先日の撮影の際にようやくお返事もらったってだけですよ」
「……」
よくもまあいけしゃあしゃあと。和泉さん達さえいなければ顔を歪めて睨んでいるところだ。けれど私としても本当の事はとてもでないけれど言えないので、今ばかりは漣の口車に乗る事にした。
「そうなのか、白雪」
「…はい、まあ、そんな感じです」
と、ある程度は濁しながらそう答えれば和泉さんと社長は顔を見合わせる。
「それで、いつ公表してくれるんですか?」
この場であんたが1番立場が上なのかと問いたくなるような尊大な態度で言う漣に流石に膝元を叩けば、案の定和泉さんから予想通りの返事が返ってくる。
「少なくとも今は様子見だ」
「どうしてです?パパラッチ共に面白おかしくゴシップにされるより先に事務所から公表した方が好印象じゃありません?」
「まあな。ただ時期が悪い。ついこの間新木との関係を報道されたばかりの今のタイミングじゃ印象が悪いし…何より、少し懸念があってな」
少し声を落として言うと、和泉さんは私を見据えてきた。