あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
『楽しんでるんだろうね。難攻不落の及川白雪をオトせるかどうかって』
「そんなギャルゲーみたいな楽しみ方されても…」
『でも実際そんな感じだと思う。いっそのこと既にそういう相手が居るってバッサリ切っちゃえばいいと思うけど』
「そうしたいのは山々なんだけど…変な手紙のこともあるし、ただでさえマネージャーに色々心労かけてる分相談しづらくて」
そう言うと、萌葉からもああ…と神妙な声が返される。
『前から言ってるやつね。けどそれ、私は相手が那由多だからって事もあると思うけどね』
「どういう意味?」
『那由多ってちょいちょい人気タレントと噂出るじゃん。だから白雪に夢見てるファン達は余計に「純潔無垢な白雪ちゃんが汚された」って憤るんだろうね』
「……」
『ま、私からしてみれば那由多の自業自得だから同情の余地なんて無いけど』
その声色から電話向こうで萌葉が肩をすくめているのが想像つく。純潔無垢なんて私から縁遠い言葉なのにな…と若干の皮肉を感じでいると、萌葉から再度名前を呼ばれた。
『ていうか、そろそろ聞いても良い?』
「なにを?」
『白雪の恋人。あんまり突っ込むのもどうかと思って今までは控えてたけど、私達付き合い長いし無事恋人になれたんなら、どういう人かくらいはそろそろ教えてもらってもいいかなって』
「あ…それは…」