あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
「ちょっとした野暮用だよ。白雪をがっかりさせるような事はしないから安心して」
「……」
「はは…でもなんか、不謹慎だけど嬉しいなあ」
「え…?」
漣は言葉通り本当に嬉しそうな声を上げると、優しい手つきで私の頭を撫でた。
「白雪が素直に甘えてくれるなんて、可愛すぎてどうにかなりそう」
「べ、別に甘えてなんか…」
「そう?けど、嫉妬も不安も、もっと出してくれていいんだよ。その方が俺は嬉しい」
「……」
普通はそんな事されたら嫌がりそうなのに、漣はそれをもっとと言う。確かに私は、そんな資格はないと強がってこういった事は隠してきた。というか、気付かないフリをしてきた。
そもそも私は漣と出会う前はどちらかというと来るもの拒まず去るもの追わずで、淡白な性格だと思ってた。
けれど漣に対しては違う。深みにハマるたび、恋心も、嫉妬も、自分の中にこれほどの激情があったのだと思い知らされる。
結局、女優としてだけでなく、及川白雪というただ1人の人間としても、私は漣に本質を暴かれてしまった。
本当に、つくづく、恥ずかしい。