あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
「なっ…ちょ、何これ!」
「キスマークだよ、知らない?」
「知らないわけないでしょ!なんでこんなこと…!」
「下着で隠れるところに付けたし見えやしないよ。それに、白雪の衣装は誰が決めてると思うの?」
「……」
あっけらかんと言い放つ漣に開いた口が塞がらなかった。
「まさか…専属は、この為に…?」
「ははっ!だから言ったじゃん、白雪は警戒心がゴミなんだって」
「!なっ…」
漣が強かで計算高いのは分かっていた。けれどまさか、専属を申し出た腹の内にこんな事を企んでいたなんて、誰が想像しただろう。
確かに私は昔に比べて露出は少なくなったし、私のスケジュールを把握し且つ衣装を管理しているとあらば、どこに所有印をつければ仕事に支障がないか漣には調整が可能になる。
久しぶりに背筋に冷たいものを感じていれば、漣はどこまでも愛おしそうに私に触れてきた。
「誰かに見られるような事があれば立派な浮気だ。その時は…分かるよね?白雪」
「……」
手に力が入らずぱさりと服の裾が落ちる。スッと冷たい空気を放つ漣に、私は首振り人形の如くカクカクと頭を上下に動かすことしか出来なかった。
まさかと思っていたが、相当キレていると理解した時には既に遅かった。