あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
約束の日までの2週間はあっという間だった。
主役の2人はドラマ経験者らしく学ぶことも多くあり、そしてとても親切だった。
年が近いこともあり休憩中も3人で過ごすことがよくあって、いつしかお互いを名前で呼び合う程に打ち解けた。
「へえ!白雪ってM大なんだ。頭良い!」
そう言ったのはヒロイン役の萌葉。モデル出身らしく共通の話も多かった。
「うん。と言っても、AO入学だよ。芸能界入るなら保険もかけとけって父が」
「充分すげーよ。大学にはちゃんと行けてんの?」
尋ねてきたのはヒーロー役の那由多。特撮出身らしくとにかく気さくで話しやすい。
「そこはなんとか。後引きたくないし、4年で卒業したいしね」
「分かる〜レポートとか試験の重なる時って地獄だよね。ドラマみたいに恋愛ばっかしてるわけにもいかないしさぁ」
「当たり前だろ」
まあ俺は高卒だから知らんけど、と悠々と那由多は言い放つ。
幾つもの連ドラ経験のある那由多と異なり、萌葉も女優業はまだ経験が少ないらしく、主にモデル活動がメインだ。と言っても彼女はファッションモデルで、私とは売り出し方が少し違う。
美人というより可愛いらしい顔立ちの彼女は高校生などの学園ドラマは何度か経験したが今回のように社会人の役柄を当てられのは初めてらしい。逆に私は学生を演じた経験が無く、萌葉の話はいつも興味深かった。