あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜


黄昏ているうちにうつらうつらし始め、気づいた時には眠っていた。乗っている時間は1時間程度で、少し眠ったおかげか目が覚めた頃には少し頭がスッキリしていた。

空港内で各々別れ、お疲れ様でしたなんて言いながら帰路につく。

私も自宅へ向かう電車に乗り込み、和泉さんから共有スケジュールに入れられるそれをぼんやり眺めていると、また一件、通知が入った。
今度はメッセージ。送り主は。

——漣…

移動中、私はわざと漣を見ないようにしていた。
気まずさと、憤り。そんななんとも言えない感情が表に出てしまいそうで、何より周りに何かを勘ぐられるのが嫌だった。

それに対する文句だろうか。なんの気なしにそれを開けばメッセージとも言えない内容。そこに一文だけ記載された住所に首を傾げる。

けれど次いで添付された音声ファイルに、嫌な予感を感じた。

慌ててイヤホンを取り出して聞いてみれば、昨夜の出会い頭の会話から行為中の嬌声までがバッチリと録音されていた。


逃げたらどうなるか、分かるよね?
言葉にせずとも、そう物語っていた。

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