あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
「けど今日の服可愛いよ。どこの?」
「あーこれは…この間写真集の撮影の時に着たものを幾つか買い取っただけでよく分からないんだよね」
正確には漣から贈られたものだ。漣の自宅を出ようとした時に服の入った紙袋と共にタクシーに押し込まれた記憶が蘇る。
今日の服は外での極寒の撮影で着ていたワンピースにジャケットを羽織った組み合わせにしたが、ファッション誌の現役モデルに褒められると嬉しいし、漣についてはさすがのセンスだと思わざるを得ない。
「えっ写真集?出すの?」
萌葉の言葉に意識を戻し首を縦に振れば、言ってよー!と萌葉が身を乗り出す。
「発売はいつ?私買う〜!」
「本当?ありがとう。予定は来月。新ドラマの放送に合わせて発売するってマネージャーが」
「ドラマって夏クールの?どの作品?」
「『少女』っていうミステリードラマ」
「まじか!もう白雪ってなんでそういうこと教えてくれないの?」
「や…2人の方がずっと活躍してるし。本恋だって2人の人気にあやかっただけだし」
「も〜またそうやって言う!」
事実を言っただけなのに萌葉から100文句が返ってきて、お説教が始まってしまった。曰く、人気商売なのだからナルシストになってなんぼとの事。
那由多も止めに入らず黙ってノンアルを飲んでいたから同意見なのだろう。