あばかれ、奪われる〜セフレから始まる歪愛〜
「…ドラマ見たんでしょ。共演者の子だよ」
「白雪SNSしてないって言ってたのに、これが急に流れてきてびっくりしたよ」
そして漣はそこに写る私に指を当てる。
「この服、俺が贈ったやつだよね。どこのブランドかって話題になってる」
「そうなの?」
「写真集も発売前なのに公にしちゃっていいの?」
「…あ、」
少し血の気が引き、次の瞬間にはごめんなさいと謝っていた。
「事務所から何も言われてないなら、俺は別にいいけど」
言われてスマホを確認するも、今のところは和泉さんからは特に連絡はきていない。不安になってメッセージを送るも既読はつくが返信は無かった。
それに胸を撫で下ろす。ファッション誌じゃないから問題はないのだろうか。
いずれにせよ彼は問題なければ基本メッセージは既読無視するタイプの人間なので、制作側からも問題は特に言われていないのだろう。
「大丈夫そ?」
微笑を携える漣にはおおかた予想がついていたのだろう。ならば何故、出会い頭に詰め寄ってきたのか。
「…漣、機嫌悪い?」
どこか陰りを感じる横顔にそう聞けば、漣の冷たさすら感じさせる流し目が私を捉え、ドクンと胸が跳ねた。