君の心に触れる時
その後、二人は静かな時間を過ごしていたが、突然春香の体調に変化が起きた。
彼女は急に息苦しさを感じ、倒れそうになった。蓮はすぐに春香を抱きかかえ、病院に急いだ。
「春香、しっかりして!もう少しだ!」
蓮は必死に彼女を支えながら病院に到着。
医師たちがすぐに対応を開始し、春香は集中治療室に運ばれた。
蓮は冷静さを保とうとしていたが、春香の命が危険にさらされていることを実感し、心が締め付けられるような感覚に襲われた。彼はただひたすらに春香の名前を呼び続けた。
数時間後、春香はようやく意識を取り戻した。
蓮はその間ずっと彼女の手を握り続け、祈るような気持ちで彼女の回復を願っていた。春香が目を開けると、蓮が泣きそうな顔で自分を見つめているのに気づく。
「蓮…?」
春香は弱々しく声を出すと、蓮は涙をこぼしながらその手をしっかりと握り返した。
「春香、もう二度とお前を失いたくない。これからも、ずっと一緒にいてほしい。」
「私も…」
春香はかすかな声で答える。
「あなたとなら、どんな未来でも一緒に歩んでいける気がする。」
蓮はその言葉を聞いて、静かに彼女に指輪を渡す。
「結婚しよう。お前と一緒に、これからの未来を作っていきたい。」
春香は微笑みながらその指輪を受け取り、泣きそうな顔で頷いた。