イッケンヤ





…気がついたのはどれ位経ってからだろう。

携帯の電源すら、みんな切れていたのだ。

そう…
私達は、閉じ込められた。

ただ、赤い部屋に小さい窓があった事に気がついた。
窓というよりは穴だ。

覗いた裕也が「やべぇ。違う場所だ」と
おかしな事を言ったので
みんな順番に覗くと竹やぶはなかった。

代わりに目がくり抜かれたような
目のあるべき所がすっぽり抜けた人々が
こちらを向いて立っていたのだ。

あぁ、帰れないんだ。と、不思議と納得した。

2階になんて行かなければ良かった

私達は、違う場所に飛ばされてしまったのだ。
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