鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 昨夜、たしかに悠生さんは外出をした。

 特に行き先は告げられなかったが、あれこれと質問することでもないだろうと気にせずにいたのだけれど。

 悠生さんは手のひらを広げ、その上に小箱を置いた。

 私が自分から受け取れるようにしてくれたのだろう。このやり方なら、うっかり触れてしまっても怖くならずに済む。

 小箱を受け取りながら、今日一日彼と過ごした今なら、触れても大丈夫なんじゃないかという期待を抱いた。

 ただの契約夫婦と呼ぶには温かで優しい一日だったし、彼について知ったことも多く、心の距離は間違いなく近づいていたから。

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