鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 車が止まると、悠生さんはすぐに下りて後部座席までやってきた。

 私より先にドアを開けてエスコートしてくれる姿には以前から驚きを感じていたが、本人は特別意識してやっているように見えない。

 生まれ育ちのいい人だから、こういうエスコートをするのがマナーだと身についているのかもしれなかった。

 それでいて、彼は私のために距離を取ってくれる。

 今回もそうしてくれたのだけれど、車を出ようとした瞬間、靴が引っかかった。

「あっ」

 身体が前に傾き、衝撃に備えてぎゅっと目を閉じる。

 だけど、その前に私の身体を温かいものが包み込んだ。

「大丈夫か?」

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