鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 どうして恩人にすぐ気づけなかったのだろうと考え、すぐに彼が四年前とは違うからだと思い至る。

 四年前よりもたくましくなり、より洗練されて研ぎ澄まされたように見える。今は土で汚れていないし、なによりラフなシャツとパンツの私服だ。自衛隊の制服を脱ぐだけで、こんなに印象が違って見えるのかと驚く。もしくは、私の中にある彼に自衛隊員としてのイメージが強すぎるのだろう。

「あの、よかったらもう少しお話しできませんか?」

 ここでお別れというのも寂しい気がして、咄嗟に声をかけていた。

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