鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 そう言いながら、亜香里さんが私に流し目を送る。

 学生の頃からの知り合いだというふたりには、私の知らない過去があるのだろう。それを思うと、胸がざわついた。

「ねえ、これから時間はあるの? せっかくこうして会えたんだし、ゆっくりおしゃべりしたいわ」

「今日は妻と過ごす日だ。また別の機会にしてくれ」

 悠生さんが私を優先してくれたことにほっとする。

 もしかしたら彼女と過ごすことを選ぶんじゃないかと思うくらい、亜香里さんと彼の距離は近いように見えた。

「残念。じゃ、連絡先を交換しましょ。律さんもよかったら」

「あ、はい。ぜひ……」

「別に律と交換する必要はないんじゃないか?」

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