鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
 日付が変わった後も、俺はなかなか寝付けずにいた。

 このまま朝を迎えそうだと感じ、気持ちを切り替えるためにベッドを出て部屋の外へ向かう。家の中はひどく静かだった。ひとりで暮らしていた時のようだ。

 水でも飲めばすっきりした気持ちになるだろうかと思ったが、自然と視線は律の部屋のほうに向いていた。

 ほとんど無意識にそちらへ足を動かしてしまい、ドアを開こうとした手を止める。

 無性に彼女の顔を見たいと思ってしまった。勝手に部屋に入ろうとするなんて、最低な行為だ。

 律はもう眠っただろうか。眠れているのだろうか。

< 195 / 337 >

この作品をシェア

pagetop