鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
「わかった。状況の報告を行う。君は引き続き患者の対応にあたってくれ」

 返事を待たずに災害ボランティアのスタッフのもとへ向かう。

 人手は多ければ多いほどいい。味方が到着したと安堵したから、あの医官も泣きそうになっていたのだろう。疲弊しているようだった彼の心が、少しでも安定することを願う。

「羽白です、ボランティアの方が到着したと――」

 いかにもリーダーらしい四十代半ばと思われる男性に声をかけるが、途中でその先の言葉が途切れた。

 ボランティアのスタッフの中に、ここにいるはずのない人の姿がある。

「律……?」

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